現在は、仕事が忙しかったり金銭面で余裕がなかったり、両親や親戚が遠方で結婚式を挙げなく、入籍にみで済ませる方が多くいます。
仕事の状況でなかなか結婚報告ができなかったり、「入籍だけだから職場への報告は後でも良い」と考える方もいると思いますが、結婚が決まったら職場に報告しなければなりません。
間違った伝え方をすると、今後の人間関係が悪くなる可能性があるので、この記事では、結婚報告の方法と、報告するタイミングを説明します。
職場への結婚報告は入籍のみでも必要
「結婚報告ってすぐに必要なの?」「プライベートだから報告するのが恥ずかしい」と考えますが、なぜ必要なのか説明します。
労務管理の手続きが必要
結婚すると戸籍名や住所が変わるので、健康保険証、給料の振込口座の名義、その他各種手当の、労務管理の手続きが必要となります。
結婚して名字が変わったり、住む場所が変わることにより住所が変わった場合、戸籍に記載されている氏名・住所と、職場で管理している氏名・住所が違うと、公的手続きに支障がでるので思わぬトラブルに発展するので要注意です。
各種届出に家族情報や緊急連絡先などを記載し確認されることもあり、職場に結婚報告しないと様々な不都合が生じるので、必ず報告してください。
職場の信頼関係を保つため
入籍のみでプライベートのことだからと考えて、上司や先輩、同僚に報告を行わないと、信頼されていないと思い込まれるので、信頼関係を円滑にするためにも必ず報告しましょう。
なかには、結婚報告が遅かったり、報告のやり方が良くなかったりすると、職場の空気が悪くなり対応がぎこちなくなるます。
また、派遣社員の方であれば「派遣先には報告しない」と言う選択肢があるので、その場合は「派遣元」に結婚報告を相談すると、このような相談に慣れているので、良いアドバイスを考えていただけます。
「恥ずかしくて報告にためらいがあったけれど、きちんど報告したら温かく祝福していただいた」との声が多いので、結婚後も仕事を続けるのであれば、信頼関係を築くためにもしっかりと報告しましょう。
産休、育休を取得するため
主に女性に多いですが、現在は男性も出産前後の産休、育休を取得できる職場が増えているので、必ず結婚報告しましょう。
産休、育休は、労働基準法や育児・介護休業法によって、従業員に認められた権利であり、職場は取得したいと従業員から申し出があった場合、拒否はできません。
就業規則で産休、育休が定められている会社が多いので、自分の権利を理解し会社に相談することで、安心して長期休暇を取得できます。
産休、育休の長期休暇は大きな転機であり、パートナーと自分自身の今後の生活や目標などを相談する機会であるので、取得するためにも職場に報告しましょう。
職場への結婚報告のタイミング
職場での報告は、いつ、どのタイミング伝えるのが良いか悩むことが多々ありますが、報告のタイミングや切り出し方について説明します。
目安は1~3ヵ月前に報告
結婚報告のタイミングは、結婚式の有無、入籍のみによって異なります。
- 結婚式ありの場合:結婚式前の3~4ヵ月前
- 入籍のみの場合:婚姻届けを提出する1~2ヵ月前
前途にも述べましたが、健康保険証、振込口座、各種手続きが必要となるので、職場側がスムーズに変更作業が行えるように、余裕を持って報告するのがおすすめです。
結婚を機に退職する方は、就業規則に「退職日の○○ヵ月前に報告」と記載があるので、就業規則に沿って報告しましょう。
就業時間を外して報告
上司に報告する場合、プライベートな話であるので話し出す時間や場所が難しいですが、なるべく就業時間を外して報告しましょう。
直接話ができれば就業時間中に前もって、「個人的なことで相談があるので時間をいただけますか」など話しておけば、報告がスムーズに進みます。
直接話ができない場合は、社内メールで「個人的な相談があります」と伝えて、上司の都合が良い時間帯も確認してください。
確実に入籍してある程度落ち着いてから報告する
これはあまり無いとは思いますが、トラブルが発生して結婚の話がなくなったり、延期になる場合も考えられるので、気まずい思いをしないためにも、入籍日、結婚式をはっきり確定してから結婚報告しましょう。
結婚報告の順番
結婚が決まったら、まず家族や親族に報告することが当然ですが、職場に結婚報告する場合、誰からどの順番で報告すれば良いか悩む方も多いと思い、ここでは職場報告での順番について説明します。
最初は直属上司
原則、日ごろからお世話になっている方から優先して、関係性の深い順番になりますが、直属上司に1番最初に報告することをおさえておきましょう。
「結婚します」だけの報告では、あまり印象が良くないので、3つの内容をしっかりと報告します。
- 結婚後の働き方:今まで通りに働くのか、退職するのか、時間調整が必要なのか
- 結婚式の有無:結婚式を行う場合は、招待の有無についても説明する
- 長期休暇の取得:新婚旅行、引っ越しなどで必要になる
退職する場合、職場は後任を探す必要があるので、職場に迷惑をかけないためにも早めに報告しましょう。
また、上司に報告後、ほかの方への報告の順番について相談するのも良い方法です。
人事部や総務部
直属上司への報告が終わったら、職場によっては結婚手続きや書類の提出が必要となるので、速やかに人事部や総務部にも忘れずに報告しましょう。
上司に結婚報告しておけば、上司から人事部や総務部に連絡していただくと、報告方向の指示などがあり、手続きの漏れを無くせます。
最近では社内システムので報告方法もあるので、人事部や総務部に確認して、職場のルールに沿って報告しましょう。
仲の良い先輩や同僚
プライベートな話なのであまり多くの方と話したくなく、同じ部署内だとどこまで話したら良いか難しいですが、仲の良い先輩や同僚に話しましょう。
結婚後も仕事を続けるのであれば、お祝いの言葉やアドバイスをいただくことができコミュニケーションがとれるので、より円滑な人間関係が保てます。
他に報告のできなかった同僚には、朝礼や終礼を利用したり、社内メールを使用して結婚報告をわかりやすく説明すれば、今後の仕事への影響はありません。
もし、上司よりも先に先輩や同僚に話してしまうと、ランチや飲み会の席の場所で噂話が広がり、先に上司に伝わる可能性があります。
噂話でも先に上司に伝わると、「部下に信用されていない」と思い込み、上司との信頼関係が崩れてしまう原因になり仕事に影響があるので、口止めしておきましょう。
職場への結婚報告は入籍のみでも必要?報告のタイミングのまとめ
これまで職場への結婚報告の必要性について説明してきましたが、下記を参考にしてみてください。
- 労務管理の手続きが必要
- 職場での信頼感を保つために必要
- 産休、育休を取得するために報告が必要
結婚は人生の節目と良く言われますが、多くの方が結婚を機に新しい働き方、生き方を考え直すこともあるものの、職場への報告も人間関係を築くにも重要なことです。
結婚後も仕事を続けたい方、退職を希望される方、パートナーの扶養に入る方、様々な方がいると思いますが、これからもお世話になる方に誠意をもって、相手の立場に立った結婚報告を心がけてください。